Forever Young ~つま恋コンサート2006~
こんにちは。黒鳥ゆいかです。
先日、ブックオフに行く機会があり、そこでこんなものを目にしました。
こ、これは…!!
そう、日本現代音楽史だけでなく、2006年の日本のイベントの中でも大変な注目を浴びた吉田拓郎とかぐや姫による静岡つま恋で行われた大規模なライブフェスのDVDです。
吉田拓郎とかぐや姫といえばフォークソング絶頂期の雄、その後の日本音楽にも多大な影響を与えたアーティスト…!以前からYouTubeで何度か見ていたライブの円盤ではないか…!これは買わねば…!と思い立ち値札を見てみたら6500円。ああ無情。私の財布には500円玉1枚しか入っていない。。。
そうして私は一人悲しく帰路についたのであった。。。
その後やはり欲しいと思いヤフオクで5000円で落札購入しました。
私は高校生なので知らなかったのですが、そもそもこのつま恋でのコンサートは1975年に拓郎が単独のアーティストによる大規模なライブコンサートがしたい、という考えからはじまったそうです。拓郎一人の楽曲では一夜持たないという理由でかぐや姫を呼び、開催したそうです。当時の集客は5万人を超えたといわれており、前代未聞の大ライブでした。このコンサートが所謂「夏フェス」のはしりということになります。
詳しくは下記リンクを参照してください。
吉田拓郎・かぐや姫 コンサート インつま恋 - Wikipedia
さてDVDが届き、不備がないかを確かめるという名目のもと内心とてもわくわくしながらDVDをプレイヤーにセット。ドキドキしながら見始めました。
圧巻。その言葉しか思い浮かばなかったです。
まず拓郎とかぐや姫による旧友再開フォーエバーヤング。名前だけは聞いたことのある曲だったのですが実際に聞くのは初めて。歌詞を一部変更しながら歌っていました。フォークファンの私はこの時点で感動。後で歌詞をしっかり味わいながら聞いてみたら結構切ない歌詞でした。(下記リンクは歌詞)
http://j-lyric.net/artist/a001cc0/l009989.html
その後拓郎の楽曲を拓郎が単独で歌います。DVDには5曲収録されていました。
そうして第1部が終わり第2部。今度はかぐや姫が真っ白な衣装に身を包み登場。DVDには11曲が収録されていました。
私はフォークファンですがフォークファンである前に吉田拓郎のファンでした。かぐや姫も有名な曲は知っていましたが、実際のところそこまで詳しくはなく、拓郎の曲が終わってしまい、少し残念がりながら第2部を見始めました。
あぁあのころの自分を殴ってやりたい。そう思うほどに素晴らしいステージでした。これがかぐや姫か…本当に素晴らしい曲とステージ、MCで感動しました。セットリストは後述しますし、別の記事で気に入った曲の紹介はしようと思ってますが、その中でも特に気に入った曲を一曲。『好きだったひと』です。
一応CDで何度か耳にしたことはあったのですが、本当に切なくていい曲ですね。
好きだった人。このフレーズだけで「あぁ失恋したんだな…。」ということがわかるのがすごいと思いますし、失恋という言葉は知ってたけれど。このフレーズも切なくて感動します。
今回のライブでは歌詞の二番と三番の間にかぐや姫の『海』という曲のサビの部分を挿入して歌っていました。ここが一番気に入ってる理由でして、すごく『好きだった人』の歌詞にマッチしているんです。DVDを見終わった後必死になってこの歌詞の曲(つまり『海』)を探しました。
いや、本当にすごかったです。これを聞くために何度でも見直したいくらいに感動しました。
そうして第2部が終了。同時にDisc1が終わりました。
Disc1のセットリストはこちら。
1.旧友再開フォーエバーヤング
・吉田拓郎
1.ペニーレインでバーボン
2.海を泳ぐ男
3.消えていくもの
4.生きていなけりゃ
5.イメージの詩(Edit ver.)
・かぐや姫
1.妹
2.遥かなる想い
3.黄色い船
4.アビーロードの街
5.好きだった人
6.けれど生きている
7.ペテン師
8.センセーショナルバンド
9.マキシーのために
10.なごり雪
11.おまえが大きくなった時
これで約1時間半ぐらい。この時点で感動しまくりでおなかいっぱいな感じはしました。ただしこのDVD、なんと3枚組
恐らく実際は8時間くらいのライブですからかなり削られてしまってはいるものの豪華にも程があります(笑)
明日にしようかな…楽しみはとっておきたいしな…と思いながらも手はDisc2を持って勝手にDVDデッキへ。そのままイン。そうしてDisc2が始まりました。
第3部。Disc2では残念ながら拓郎のカットはかなり少なめ。ムッシュかまやつをゲストに呼んでの2曲(拓郎ファンは言わずともわかるよね(笑))と中島みゆきの『ファイト』のEdit verが収録されていました。そうして舞台は第4部へ。
第4部はかぐや姫のステージ。なんとかぐや姫が活動していた当時の3人だけによるステージでした。(第2部は拓郎のツアーバンドによる演奏がありました。)
かぐや姫の3人が制作した楽曲がそれぞれ演奏されました。やはり気に入ったのは『22才の別れ』でした。
かぐや姫は南こうせつと山田パンダ、伊勢正三それぞれが作詞作曲した曲がありますがやはり切なくてお洒落なのはしょーやん(伊勢正三)の曲かなぁと思います。先ほど紹介した『好きだった人』も作詞は伊勢正三がしています。有名な曲で言うとイルカに楽曲提供した『なごり雪』も有名ですよね。この『22才の別れ』もメロディアスで切ない名曲でした。
第4部は12曲が収録されていました。どれももう40年前(くらいかな…?)に作られた曲だとは思えない美しい曲ばかりでした。
Disc2のセットリストはこちら。
・吉田拓郎
1.シンシア
2.我が良き友よ
3.ファイト(Edit ver)
・かぐや姫
1.僕の胸でおやすみ
2.赤ちょうちん
3.おはようおやすみ日曜日
4.今はちがう季節
5.きっぷ
6.じんじろ橋
7.瞳をとじて
8.うちのお父さん
9.ひとりきり
10.22才の別れ
11.あの人の手紙
12.おもかげ色の空
Disc2を見終わってかなり疲れました。これだけで約1時間半。二枚合わせて3時間というかなり長い時間テレビを見続けていたので当然なのですが。
ただもうここまで来たら見るしかない!というノリでDisc3をセットしました。
Disc3は第5部が収録されたものでした。第5部は待ちに待った拓郎の楽曲がたくさん収録されている円盤。映像の中も随分暗くなっていてラストという感じがとてもしました。
この第5部、すごいゲストが登場しました。
その名も失恋歌の女王、中島みゆきです。
ここで私は「あぁ、第3部の『ファイト』はこれの布石だったのかぁ~」と思いました。はい。
拓郎と中島みゆき、まさに日本の音楽界の王と女王って感じがしますね…!そんな二人が歌った曲はもちろん『永遠の嘘をついてくれ』。もちろんというのも、この曲は中島が拓郎に送った曲としてあまりにも有名だからです。
1、2番は中島みゆきが歌い上げ、3番以降は転調して拓郎が力強い声で歌い上げます。
この曲が作られた背景や思いを知っていた(前に調べていた)私は思わず涙しました。
いや~、中島みゆきが作った楽曲の中でも特に魂がこもっていると私は思います。それだけ素晴らしい曲だし、歌にも感情が込められていました。
YouTubeにアップされていたので一応張っておきます。
その後も拓郎の大ヒット曲が歌われ最後に『聖なる場所に祝福を』が歌われました。聖なる場所…確かにこのつま恋は、フォークファンだけでなく音楽を愛する人の聖地かもしれませんね。
そうして第5部が終了。同時にこのコンサートも終了しました。
Disc3には11曲が収録されていました。
Disc3のセットリストはこちら。
・吉田拓郎
1.この指とまれ
3.言葉
4.永遠の嘘をついてくれ
5.外は白い雪の夜
6.春だったね
7.落陽
8.a day
9.今日までそして明日から
11.聖なる場所に祝福を
でした。
合計4時間半近く、ライブDVDを見ましたが感動した、というよりも圧倒された、という感想に近いものがありました。
吉田拓郎も、かぐや姫も、それぞれの世界観があり、ステージに立つとガラッとそれまでの空気を換えてしまう感じがしました。それだけ、偉大ですごいアーティストなんだな、と再認識させられました。
今度時間ができたらまた見ようかと思ってます。今度は全ての曲の歌詞を覚えて、ライブ独特の味を楽しみながら。
中古でもすこしお高いライブDVDですが、フォークファンも、フォークファンでない音楽好きの人も、一度見てみるべきだと思います。それだけ、得るものや感じるものは大きいDVDだと感じました。